【帰国生入試にむけて】最初のステップは学校選び!ー 中学編
駐在員をはじめとして、将来的に日本に帰国することが決まっている人にとって、考えなければならない重要課題の一つが、子どもの学校についてです。
アメリカに来てからの現地の学校についてもそうですが、帰国後の学校についてもしっかり考えなければなりません。
帰国後の学校を考えるにあたって、まず最初にしなければならないのが学校探し。
現地校に通う子供にとって日本の学校の一般入試を受験するのはとてもハードルが高いので、帰国生枠として入学するケースが多いですが、全ての学校が帰国生枠を設けているわけではないし、入試の内容もさまざまです。
ということで、帰国生の学校選びについて紹介していきたいと思います。
今回は中学校編です。
目次
まずは学校の種類から知りましょう
学校選びをする以前に、まずはどんな種類の学校があるのかを知っておきましょう。
どの種類の学校が良い悪いといったことはありませんが、どんな種類があるか、どんな特徴があるかを認識することで、ある程度学校を絞ることができるので、まずはここからスタートです。
大きく分けて「入試のない中学校」と「入試のある中学校」の二つに分けられます。
入試のない中学校には必ず入学・編入できます!
入試のない中学校とは、住んでいる自宅が属する学区によって決められる、いわゆる一般的な公立中学校です。
このような公立中学校であれば、学区内に住んでいれば誰でも入学できますし、いつでも編入可能です。
帰国時に普通の公立中学校に通わせたいということであれば、なんの心配もいりません。
日本では中学校までは義務教育なので、日本に帰国したけど通える中学校が一つもない!なんてことは起きないので安心してください。
入試のない公立中学校であれば、手続きを済ますだけで誰でも通うことができます。
入試のある中学校は、公立・国立・私立の3つに分けられます。
次に、「入試のある中学校」についてです。
入試のある中学校は、設置者によって、公立、国立、私立に分けられます。
公立中学校は地方公共団体の設置する学校です。
入試のない中学校=公立中学校と思われがちですが、入試のある公立中学校(都立中高一貫校など)も存在します。
入試といっても、いわゆる学力検査のためのペーパーテストはなく、適正検査や作文などが課されます。
公立なので授業料はゼロです。
国立中学校は、国が設置する学校で、国立大学附属の中学校などが当てはまります。
大学機関と連携しているため、より最先端の授業が受けられるといわれており、さらに公立と同じく授業料がゼロなので、国立中学に通わせたいと思う親はとても多いです。
そのため合格の倍率も高く、入学するためには相応の準備が必要です。
私立中学校は、法人が設置する学校です。
それぞれ学校ごとに掲げている教育理念を目指し、独自の方針を追求する学校です。
独自といっても、公立や国立の学校と全く違った勉強をするわけではなく、学ぶことは基本的に一緒です。
ただ、地方や国などの自治体に縛られることなく、自由に学校運営をすることができるため、より独創的な運営が可能となっています。
私立は授業料を支払う必要がありますが、レベルの高い入試をくぐり抜けた、高い教育水準の子どもたちが集まるということで、質の高い学校生活を送ることができると考えられています。
最近は教育熱心な家庭がとても多く、絶対に私立に通わせたい、と思っている人も多いですが、何が良いかは人それぞれです。
入試のない公立中学校に通って、難関大学に合格する人も大勢いますし、私立中学校に通っても、なかなか伸びずに落ち込んでしまう子どももいます。
そもそも大学に合格することが正義というわけではないので、何が良いかは本当に人それぞれです。
どんな学校がその子に合っているかをよく考えてみましょう。
帰国後の居住地から通える学校を探す
日本に帰国する際、仕事の関係で、帰国後に住む地域はある程度決まってしまうケースがほとんどだと思います。
その場合、その地域内あるいはその地域から通える範囲内で学校を探さなくてはなりません。
どんな学校があるかはインターネットで探すこともできるし、ガイドブックを買って探すのも良い方法です。
学校を調べるおすすめサイト
海外子女教育振興財団
マップ形式でわかりやすく検索できるようにまとめてくれているとても助かるサイトです。こちら
国立、公立、私立などの設置区分や、共学、男子校、女子校などの男女区分、さらには寮の有無などでフィルターをかけて検索することができます。
中学生を寮に入れるケースは少ないですが、高校生などでは、親が帰国できない場合に子供だけ日本に帰って寮に入るということがあるので、寮の有無はとても重要なポイントになってきます。
JOBA
海外子女向けに情報を発信してくれているJOBAさん。
帰国生の受け入れ校について、こちらでまとめてくださっています。
受け入れ校だけでなく、その他たくさんの情報を提供してくれているサイトなので、帰国生にとっては必見の情報源です。
学校のおすすめガイドブック
ずばりこの本、海外・帰国生のためのスクールガイド。
タイトルからしてドンピシャなこの本です。
中学校に限らず、小学校、高校、大学まで情報が載っているので、兄弟姉妹がいても安心。一冊買うだけで幅広く利用することができます。
海外・帰国生のためのスクールガイドBiblos(ビブロス) (【2021年度】)
どんな学校があるか、というだけでなく、学校ごとの入試内容なども書かれており、とても重宝する一冊です。
少しお高いですが、アメリカからでも購入することができます。
最新の情報にアップデートされて毎年発売されるので、最新のガイドブックを買うようにしましょう。
個々の学校の詳細について調べる
ある程度学校が絞れましたら、あとはそれぞれの学校について詳しくみていきます。
さきほど紹介したサイトやガイドブックでも情報は得られますが、学校のウェブサイトを確認するのが一番詳しく最新の情報を得られます。
候補に上がっている学校のウェブサイトを全てチェックするようにしましょう。
チェックにあたって注目すべきは下記4点です。
・入学条件あるいは編入条件について
・入試内容について
・難易度および実績について
・校風について。子供が行きたいと思える学校であるか。
入学条件と編入条件
各学校で入学条件と編入条件が決められています。
帰国生枠として入学するには、海外に2年以上、帰国してから2年未満、など学校ごとにさまざまな条件があります。
編入においても同様に条件があるので、自分たちの帰国する時期を想定して、入学・編入の条件を満たすことができるかをしっかり確認しましょう。
テスト科目はさまざま、面接もあります。
入試や編入するには試験を受ける必要があります。
試験内容は学校ごとにさまざまですが、ペーパーテストは国語、数学、英語が一般的です。
なかには国語だけという学校もあれば、最近では数学だけというケースもあります。
帰国生枠での受験で、理科や社会が課されることはほぼありません。
さらに面接が課されているのが一般的で、日本語での面接が求められます。
学校によっては日本語での小論を課す学校もあります。
アメリカでの生活が長いと、日本語に自信がない子が多く、国語や小論で苦労する子が多いです。
さらに、アメリカの数学はとても基本的な内容をじっくり学び、日本ほど難易度の高い問題が出題されることはありません。
アメリカでは数学が得意だった子が、日本に帰ってくると全くついていけないということも非常によくあります。
入試内容と、その子の相性はとても大切です。
事前に入試内容も確認して学校選びをしましょう。
中学の難易度と実績を知ろう。
学校ごとに、偏差値がどの程度か、ということはインターネットで検索すればすぐに出てきます。
当然偏差値も高い学校ほど人気で、その後の進学実績もあります。
当然親たちは、できるだけ偏差値の高い学校に行って欲しいと子供に期待をしますが、あまりに無謀な目標をもってしまうのもリスクが大きいです。
上述したとおり、入試で課される内容を学校によってさまざまなので、学校ごとに対策をして準備をしなければなりません。
そんななか、とうてい無謀な学校を目標に掲げ、そこにばかり時間を費やしてしまって、他の学校の対策が全くできないということになりかねません。
自分自身の実力で、求められるレベルについてしっかりと考えて判断しましょう。
子供本人が通いたいと思える学校か。
最後に一番大切なのは、本人が通いたいと思えるかどうかです。
校風や行事、規則、そして他の生徒の雰囲気など、個人的に合う合わないは必ずあります。
行事などの情報はインターネットから調べたり、あるいは直接学校に問い合わせたりすることで情報を得られると思いますが、本人が気にいるかどうかは実際に学校まで足を運んでみない限りはわかりません。
学校選びがある程度絞られてきましたら、一時帰国して学校見学をすることを強くおすすめします。
実際に学校に入り、校舎や生徒、先生を実際に見て、この学校に行きたいと思えることが大切です。
明確な目標ができることで、その後の勉強のモチベーションがあがるという点でも、学校見学はとても大切です。
この学校に通いたい!という志望校を2、3個に絞りましょう。
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まとめ
今回は帰国生の中学入試あるいは編入にあたっての、学校選び方について紹介しました。
学校選びはスタートに過ぎませんが、スタートはとても肝心です。
帰国時期が決まった時点で、スケジュールを逆算して、すぐに学校選びをはじめましょう。
中学生の3年間は、子供から大人に成長していく過程のとても大切な3年間です。
人生いくらでも挽回は可能ですが、この3年間が大切であることに間違いはありません。
しっかり調べて、考えて、後々こうしておけば良かったと後悔のないように、やるべきことを確実にやっていきましょう!
アメリカ生活10年以上。
西はカリフォルニア州、東はデラウェア州。
数々の州で生活をし、最終的にノースカロライナ州・サウスカロライナ州にたどり着きました。
カロライナは本当に居心地が良く、住むには最適の地域ですが、日本における知名度は低く、もっと日本人にカロライナの良さを理解してもらいたいと思い、本サイトを開設しました。
これまでのアメリカ生活で得た経験や知識を、少しでも多くの人に共有して、皆さんのアメリカにおける日々を豊かにできますようにと願いながら、日々情報を発信し続けます。