【アメリカで起業】LLCの設立方法を実体験をもとに説明します。(後編)

 

前回はアメリカでLLCを設立する方法の説明として、会社名の決定とレジスタードエージェントの登録について解説しました。

 

今回はその続きとして、必要書類のファイリング、Operating Agreementの作成、EINの取得について解説します。

LLC設立後にもやることは盛りだくさんですが、ひとまず今回説明することを達成すれば、LLC設立は完了します。

 

起業の登録は州ごとに行われるため、設立方法は州によって異なる点もあります。

今回説明する内容は、ノースカロライナ州におけるLLC設立経験に基づいています。

他の州では異なる点もある可能性があるので、州ごとにしっかりとリサーチをするようにしましょう。

 

ちなみに、私の場合、LLC設立の手続きにかかった時間はたったの一時間です。

そして申請の一週間後には申請が承認され、正式にLLCの設立が完了しました。

 

とても簡単です。

アメリカでのLLC設立に興味がある方はぜひご覧ください。

 

【アメリカで起業】LLCの設立方法を実体験をもとに説明します(前編)

必要書類のファイリング。

 

まずは、必要書類とその提出方法について解説します。

 

LLCは州ごとに設立されるので、それぞれの州で必要書類を提出して承認を得る必要があります。

 

 

レジスタードエージェント会社に任せる。

 

最も簡単で間違いのない方法は、レジスタードエージェント会社に任せることです。

 

前回紹介しましたが、LLCを設立するためには、必ずレジスタードエージェントを登録する必要があります。

 

自分自身をレジスタードエージェントとして登録することや、知人や家族などをレジスタードエージェントとして登録することもできますが、外部のレジスタードエージェント会社に委託することが一般的です。

 

もし、外部のレジスタードエージェント会社に委託するのであれば、そのレジスタードエージェント会社がLLC設立のための必要書類を作成して州に提出してくれます。

LLC登録のために州に支払う金額のみ請求され、必要書類のファイリング代行についての追加請求は発生しません。

 

外部委託するのであれば、必要書類のファイリングは全て任せてしまいましょう。

 

レジスタードエージェント会社に委託しない場合は、自分で書類を作成して提出する必要があります。

 

 

自分で書類を作成して提出する。

 

自分で書類作成をしていファイリングするのは、面倒ではありますが、そこまで難しいものでもありません。

 

LLC設立は州に申請するため、州によってフォーム等は異なりますが、手順は基本的にどの州も共通しています。

以下、ノースカロライナ州を例に説明します。

 

書類提出は、州のDepartment of Secretary of State向けに行います。

 

Secretary of StateのWebサイトにいき、必要書類のフォームを手に入れて、記入し提出しましょう。

ノースカロライナ州の場合は以下リンクより書類を入手できます。

North Carolina Department of Secretary of StateのWebサイトはこちら。

 

あるいは、ノースカロライナ州の場合は、会話形式で質問に回答して申請することもできます。

この場合はPDFをダウンロードして記入する必要がないので、とてもラクに済ますことができます。

会話形式の登録についてはこちらから。

 

ノースカロライナ州の場合、実質、この時点でLLCの設立が完了です。

申請後、数日内に設立完了の通知が来ます。



Operating Agreementの作成。

 

LLCの構成員はMember(メンバー)と呼ばれるのですが、会社を運営するうえでメンバー全員が同意をした運営契約を作成する必要があります。

そこには、それぞれのメンバーがいくら出資をしていて、貢献度に応じて何%ずつ利益を得るのかなどを記載し、メンバーがサインをします。

 

その運営契約のことをOperating Agreement(オペレーティングアグリーメント)と呼びます。

 

オペレーティングアグリーメントのサンプル。

 

オペレーティング・アグリーメントの作成は、州によっては任意の州もあります。

ノースカロライナはオペレーティング・アグリーメントを提出する必要はなく、作成は任意です。

 

しかし、会社を設立し運営していくうえで、予めオペレーティングアグリーメントを作成しておくことで、後々のトラブルを避けることができます。

 

LLCを設立する方の大半は、後々ビジネスを大きくしていくことを検討していると思いますので、オペレーションアグリーメントを作成しておきましょう。

 

決まったフォームはありませんが、以下がノースカロライナにおけるオペレーティングアグリーメントのサンプルフォームです。

llc-operating-agreement-template

 

EINを取得しましょう。

 

最後にEINの取得です。

 

LLC設立時に必ず対応しなければなりません。

必要書類のファイリングが終わり、LLCの設立が完了したからといって油断していてはいけません。

 

EINとはEmployer Identification Numberの略であり、雇用主番号のことを表します。

 

IRS(International Revenue Service)という連邦政府機関から発行される番号で、アメリカ国内における法人や個人事業主が納税するために必要な番号です。

 

IRSは連邦政府機関であり、EINの取得については州によらずアメリカ全土で共通です。

 

 

EINの取得方法。

 

EINの取得はとても簡単です。

たまにEINの取得を代行しますという業者がいますが、誰でもすぐにできます。

しかも費用は一切かかりません。

分からないからといって代行に任せてしまわないようにしましょう。

 

まずは以下リンクの、IRSのWebサイトの中にあるEIN取得の画面を開きます。

EIN取得はこちらから。

 

注意書きを読んだうえでBegin Applicationボタンを押して申請を開始します。

 

次々に質問事項が出てくるので、全て答えれば完了です。

 

最後にEINの通知について、郵便で連絡か電子メールで連絡か選択できます。

電子メールを選択した場合、即座に番号を入手することができます。

 

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まとめ

 

LLC設立の流れについて解説しました。

知っていればすぐにでもできるような、簡単な手続きでLLCは設立することができます。

 

もちろんLLCを設立後にすべきことも山積みです。

銀行のビジネスアカウントを開設したり、州にモノやサービスを販売するための許可証を申請したり、ビジネスに本腰を入れる前に知っておくべきことが山ほどあります。

その他のやるべきことについても、後日まとめて解説したいと思います。

 

今回はLLCにフォーカスして説明しましたが、アメリカにおける企業形態はLLCだけではありません。

どの企業形態が相応しいかは、その人の状況やビジネスプラン次第です。

まずはどんな企業形態があって、それぞれどんな特徴があるかを知り、自分とって適切な形態を知る必要があります。

 

企業形態について知りたい方は以下記事をご覧ください。

【アメリカの企業形態】自身の起業にとってベストな企業形態を知ろう①【個人事業編】

【アメリカの企業形態】自身の起業にとってベストな企業形態を知ろう②【法人編】

 

日本人はリスクを恐れて起業に消極的ですが、行動しなければ何も変わりません。

起業するのに時期が早いということは一切ありません。

失敗するリスクもありますが、失敗したとしても何も行動しないよりマシです。

自分がやりたいと思ったことを積極的にトライするようにしましょう。

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